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20年以上ブログを書き続けてきた私が心がけていること

この記事は、CYBOZU SUMMER BLOG FES '26の記事です。

ブログ職人Teamの1つ目の記事を担当するトニオです。CYBOZU SUMMER BLOG FESには毎年必ず2記事以上投稿しており、周りの方からブログといえばトニオさんだと言ってもらえる機会が増えてきました。

そんな私が書くのは、普段のブログ発信で心がけていることと、それに至った背景です。この記事を通じて、ブログをなかなか書けないときの考え方や、読みやすいブログを書くテクニックが参考になれば幸いです。

心がけていること

テーマ選び

私がブログ記事のテーマを選ぶときは、ただただ今考えていることをそのまま選んでいます。昨日今日あった出来事や考えていることが記事になることが多いですが、今回はブログ職人というテーマが事前に決まっていたので、それに合わせて内容を組み立てました。私がそうであるように、他の人の出来事や考えていることも、ブログを通して偶然知れると私は楽しいです。私にとってブログとはそういうものであり、このスタンスで今までずっと続けています。

書きたいことは毎日山ほどあります。通勤中の出来事、初めてやってみること、日々の習慣など…。技術職をやっていれば飽くなき発見の連続ですし、イベントに行けばすぐ感想を書き残したくなります。なので、発信したいことの1割か2割くらいしか書いていません。

実は、何を書けばいいかと迷ったことがほとんどありません。その時頭によぎったものを思いつくままに書いています。思いついたものをどんな文章で届ければ面白く伝わるかというところには迷う余地があります。

どうでしょうか。共感してくださる方はいますか。それとも新しい視点でしょうか。ほとんど悩まずに書けるところは少数派だと言われますし、私自身は悩みながら書き上げることができる方を尊敬しています。

文章の書き方

文章を書くときは、パラグラフ・ライティングのトピック・センテンスを意識しています。

特に心がけているのは、1つの段落ごとに言いたいことを先頭に持ってくることです。これにより、読み手が続きの文を予測しやすくなると考えています。時間がなくて流し読みしたい人にも、じっくり読みたい人にも、読みやすい文章にしたいからです。この記事の各段落も、最初の一文だけ拾い読みすれば要旨が伝わるように書いています。試しに戻って確かめてみてください。

最初からそれを意識していたわけではありませんでした。文章の書き方は時とともに変遷しています。1つの段落を短文1つだけにして余白を多くしてみたり、1つの段落をとても長くしてみたこともあります。試行錯誤しつつ、後から自分が読み返しやすいように調整していたら、今のスタイルに落ち着きました。

そして、自分の書いた文章は現時点の自分自身にとっては読みやすいが、他の人にとってもそうとは限らないということも念頭に置いています。他の人にとっては読みにくいかもしれませんし、自分でも1年後に読んだら読みにくいと感じることがあります。だからと言って、書くのを思いとどまるわけではありません。いったん自分の思うように書いて投稿してみて、後から他の人からのフィードバックを取り入れたり、時間が経ってから読み直して気になるところを修正することを好むという考えです。最近は生成AIレビューも使えますね。肝心なことは、ブログに完成という概念はなく、投稿はあくまで新しいスタートなので、私が今までに培ってきた私らしい文章でスタートを切るということです。

ちなみに、生成AIを文章作成に使うことはあまりありません。去年は物珍しさで生成AIを活用していましたが、やはり私らしさが薄れると思うようになりました。細かい言語化は生成AIの力を借りていますが、文章全体は自分の言葉で書くことで、私っぽい文章だなと読み返せることを大切にしています。

リスク対策

リスク対策として、自分と違った意見や価値観を否定せず尊重することを心がけています。これはブログに限らず様々な場面で大切なことですが、ブログは不特定多数に読まれるのでこういった心掛けの習慣化がリスク対策として効果を発揮します。

たとえば、ブログのテーマで悩むなんて私には理解できないなどと書いていたらどうでしょうか。ブログのテーマで悩んでいる人がそれを読んだらショックを受けたり、書き手である私に対して怒りを覚えるかもしれません。このように私と異なる意見や価値観に私目線で言及することは、リスクの割にリターンが少ないと考えています。実際ブログのテーマで悩んでいる人のことを私は受容したいですし、私には無い観点の持ち主だと尊敬しています。一方、あえて過激な表現をして読者に考える機会を提供するという手法はありますが、私個人のスタンスとしてはそのような発信をしたくないので、しないようにしています。

ブログで炎上しないようにするには、あえて敵を作るような表現をしないのが大切だと私は考えています。ですが、自分の考えを述べる以上、少なからず意見や批判はつきものだと考えています。そういったものが少しもないと、私の考えや経験を広げる機会もないので、適度な批判であれば歓迎したいと思います。

ブログ好きになった背景

他の人のブログを読んで自分も書きたくなった

なぜ私がここまで長くブログをやってこられたのかというと、そこにブログがあったからの一言に尽きると思います。読者が多いから続いたわけではありません。誰かに評価されているから続けてこられたわけでもありません。

本当の原点は小学生時代の日記の宿題だったと思います。その日の面白い出来事や考えていることを書くのが好きでした。自由に書いていいので、決まった答えがある宿題の窮屈さからの逃避や、気分転換の側面もあったと思います。自分の思うがままに書いて、先生からもらうフィードバックを予想するのも楽しかったです。早く次の日記を書きたい!と思っていました。また、漫画やゲームも他の人が作ったものを見たら自作してみたくなりました。いわゆる同人活動ですね。

ブログは他の人が書いていたので私も真似して書き始めました。それまではインターネットに自分の文章を載せるにはWebサイトを作ってHTMLタグを打ち込んで…というやり方しか知らなかったのですが、ブログはWebサイトよりも手軽に更新できることに感動しました。また、考えていることをその場で書いてパッと出したら誰かに聞いてもらえた気がしてスッキリするし、自分の考えを整理できる気がしたので、これは私に合っているツールだなと感じました。さらに、後で読み返して懐かしくなったり、コメントのやりとりで世間と繋がっている感覚も楽しんでいました。

私は2005年に自分のブログを持ち始めました。ドリコム、Seesaa、アメブロなど、色々なサービスを様々なハンドルネームで使い分けてきました。ドメインも点々としてきたので、1つのブログを大きくしたいという思いはなかったと思います。

ブログを仕事にしてみた

2006年から2009年にかけて、ブログを書いてお金を稼ぐ、いわゆるアフィリエイトをやっていました。自分のブログに商品やサービスの広告を貼り、広告のクリック数や契約数に応じた収入をもらうことができました。時間や場所に縛られず、好きなことをしてお金をもらえるという仕組みが素晴らしいと思っていました。稼いだ額は週1日4時間のアルバイト収入にも満たないほどでしたが、それでもお小遣い程度は稼げていました。

そして社会人になるタイミングで、就職をするかブロガーになるかという大きな二択がありました。私はアフィリエイト経験を通じてブログが仕事になると確信していたので、自分の好きなことをやって生きていくのが良いのではないかと、何ヶ月も迷いました。

結果的に就職しました。会社に属して得られる経験や安定を取ることにしたのですが、紙一重でブロガーになっていた可能性もありました。でも、就職したからといってブログを書かない選択をしたつもりはなく、ずっと趣味でブログを書き続けています。

現職では、業務でもテックブログを書いています。ブログを書くことが直接収入に繋がるわけではないので、そこはアフィリエイトとは違いますが、自分の取り組みやチームについて発信したいという気持ちを尊重してもらえていると感じており、書くことの楽しさが自分にとっての報酬となっています。自分のやりたいことをやらせてもらっていますし、ブログがあることで会社の事業に貢献するモチベーションが生まれていると感じています。

さいごに

私にとってのブログは何かの手段ではなく、ブログ自体が長年の生活習慣として根付いていました。アフィリエイトで仕事にしようとした時期でさえ、好きなことを書いてパッと出すというスタンスは一貫していました。書くことそのものが楽しくて、それが自分にとっての報酬になっていました。だから飽きずに20年以上も続けてこられたのだと思います。

ブログを書くときの心理的ハードルの下げ方や、段落の先頭に言いたいことを置くなどのテクニックが、多少参考になればと思って書きました。みなさんのおすすめのテクニックがあれば、ぜひ教えてください!

ブログ職人Teamの1人目として、私自身のスタンスと背景をお話ししてきました。ブログ職人Teamの2人目はyuukiさんです。ちなみに私は2024年から登壇にも挑戦しているのですが、yuukiさんは登壇がブログよりも先だったそうで、私とは異なる順序を歩んだということなので興味深いです。きっとyuukiさんならではの貴重な経験や考えを紹介してくださると思います。

皆さんにとってブログとはどんなものなのか、CYBOZU SUMMER BLOG FESの記事を読みながら考える機会にできたらいいなと思います。