最近あまりF1を見ていませんでしたが、ニコ・ヒュルケンベルグが表彰台に乗ったという大ニュースが飛び込んできました!
🎙「長かった旅路!ヒュルケンベルグ3位表彰台!」
— DAZN Japan (@DAZN_JPN) 2025年7月6日
ヒュルケンベルグがF1キャリア239戦目で悲願の初表彰台🍾
キックザウバーのガレージにはマグヌッセンの姿も
🏎F1™2025第12戦
🇬🇧カタール航空・イギリスGP:決勝
👥中野信治|サッシャ
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ヒュルケンベルグついに表彰台か!
— Rito Yuki/mode11 LLC. CEO (@rito_yuki_1990) 2025年7月7日
やったね、すごいことだ。
これはとんでもないことです。なぜならヒュルケンベルグは2010年のF1デビュー以来、238戦に出場し111回入賞しているにも関わらず、一度も表彰台に乗ったことがなかったからです。

ヒュルケンベルグのF1キャリアをずっと見てきたF1ファンにとっては、なぜ彼は表彰台に乗れないのか?という長年の共通の疑問がありました。
ということで、今日(現地時間では昨日)はヒュルケンベルグの日を記念して、ヒュルケンベルグ特集です。
順調すぎた若手時代
ヒュルケンベルグは僕と同じ1987年生まれのドイツのドライバーで、2002年にドイツのジュニアカート選手権でチャンピオンになると、翌年には何とドイツのカート選手権そのもののチャンピオンになり、以後もフォーミュラBMW、A1GP、F3ユーロシリーズ、そしてF1直下のGP2と、参戦した選手権すべてでチャンピオンになりました。さらっと書いていますが凄いことで、あまりの強さにミハエル・シューマッハの再来と言われていたそうです*2。
そして、2009年のGP2でも圧勝でチャンピオンになり、レーサーなら誰もが羨ましがるようなエリートキャリアでF1まで上り詰めました。
2009 GP2 standings. Just sayin. #Hulkenberg #Grosjean #Maldonado pic.twitter.com/Frvy1gys7e
— Damien Cross (@DC_F1) 2013年11月29日
また、F1デビュー後もF1以外のレースであるル・マン24時間レースで初参戦初優勝を果たしています。
なぜかF1だけ表彰台に乗れない謎
F1以外は完璧だったヒュルケンベルグですが、2010年にウィリアムズでF1デビューすると、1年目にポールポジションを取ったことで注目を集めたものの、決勝でのポイント獲得には苦労している様子でした。持参金のあるドライバーを必要としたチームは、翌年のドライバーとしてGP2時代のヒュルケンベルグのチームメイトで圧倒的な差をつけられていたパストール・マルドナドと契約し、ヒュルケンベルグは1年で放出されました。
2012年にフォースインディアからF1復帰すると、コンスタントに入賞するようになり、最終戦ブラジルGPではハミルトンと優勝争いを繰り広げたもののクラッシュしました。以後も表彰台のチャンスはありながら、毎回何かのトラブルに見舞われて登壇できないレースがずっと続き、ルノーで迎えた2019年アブダビGPが引退レースになったと思われていました。
F1以前で圧勝してきた鳴り物入りのドライバーが179戦で表彰台なしという謎な成績を残したことには、ファンだけでなくF1関係者や他のドライバーも不思議がっていました。元F1チャンピオンで同郷で名前が似ているニコ・ロズベルグは、「ニコ・ヒュルケンベルグが一度も表彰台に上がれなかったなんて信じられない。彼はF3、F2で頭角を現し、F1でも天才肌の片鱗を見せていたが、どういうわけか期待に応えられなかった。」と述べていました*3。
コロナ禍で復活
2020〜2022年、コロナにかかった3名のドライバーの代役で合計5戦に参戦し、そこでも予選3位になったりぶっつけ本番で入賞したりと注目を集めました。
the last 24 hours.. 🤠#hulkenback #f1 pic.twitter.com/DHEll1adBT
— Nico Hülkenberg (@HulkHulkenberg) 2020年7月31日
そして2023年からハースで現役復帰し、その年のオーストラリアGPではまたもや表彰台目前でした。
2025年からはザウバーに移籍しましたが、ザウバーは昨年最下位だったチームで、今年もルール変更少なめとあって競争力は期待されておらず、表彰台を狙うような状況ではありませんでした。開幕してみると事前予想より少しはマシだったものの、成績の浮き沈みは大きく、今回のイギリスGPも予選19位の最後方スタートでした。
一度も表彰台に乗れないまま、238回のレースに出場するというのはもちろん無表彰台での最多出場記録です。ヒュルケンベルグ以前に同じ記録を持っていたのは同じドイツ人のエイドリアン・スーティルでしたが、スーティルの記録は128戦と大きく差がついており、2017年にヒュルケンベルグが記録を更新してからは唯一無二の記録となっていました。ヒュルケンベルグがいつ表彰台に乗るのかと同時に、どこまで前人未踏の記録を伸ばすのかも注目されていました。
ついに報われた1戦
2025年イギリスGPはスタート前に雨が降ったため、濡れた路面でスタートしました。路面は乾いていくと思われており、早々にインターミディエイトタイヤからドライタイヤに履き替えるマシンも複数いました。19位スタートのヒュルケンベルグは早めに2セット目のインターミディエイトへの交換を選び、その時点で16位に落ち着きますが、再び雨が降ってやがて激しくなっていく中で、他のドライバーがピットインしたため5位に上がりました。
そしてセーフティーカー明けに3位まで上がると、ペースの速いフェラーリを駆る4位のハミルトンが追い上げてきましたが、これを逃げ切り、最後のピットインも的確なタイミングだったこともあり、表彰台フィニッシュを決めました。
長いF1の歴史にまたひとつ新記録樹立。ヒュルケンベルグ歓喜……デビューから239戦目”史上最も遅い初表彰台”獲得「ルイスには悪かったけど、今日は僕の日だ!」
さいごに
この事例は多くの人に勇気を与える最新のストーリーになりました。最後まで諦めなければいつか報われるということを体現したエピソードに感動し、このことについてブログを書くことにしました。
勝ち続けるドライバーがいる一方、ずっと後方で奮闘していたドライバーがようやく日の目を見たことに、多くのF1ファンが心から「おめでとう」と思ったのではないかと思います!
Monday. Morning. Mood. 🏆 pic.twitter.com/V6vz8rT77t
— Stake F1 Team KICK Sauber (@stakef1team_ks) 2025年7月7日